ファッションに大きな影響を与えたデザイナー『Martin Margiela』の歴史〜コレクション編4〜
誕生編 – 89SS~91AW –92SS~95AW–96SS~98AW
誕生編から見てくると今までのコレクションの流れも感じてより面白く感じると思います。
1999S/S
Margielaがレーベルを立ち上げてから10年後、彼の99S/Sのショーは最高のヒットコレクションでした。
Trompe l’oeil(騙し絵)は96S/Sに展示されたものや、人形の服を人間サイズまで拡大した94A/W”Doll”(ドール期)のジャケット、97S/Sに”Stockman”(ストックマン)のマネキンのものを参照しました。 また、エプロンとして、または電車のように着用された、1950年代の代表的なスポーツタッチとパンツフロントもありました。
要するに過去の自分のコレクションを参照したということです。
また、1950年代のバラエティに富んだスポーティーなパンツフロントがエプロンとして着用されていたところも注目を浴びました。
1999-2000A/W “Duvet coat”
このコレクションはかなり斬新なものでした。
このコレクションで彼は布団ファッションの最初の先導者となりました。
イタリアの製造業者”Featherlite”(実際の羽毛布団の製造を担当)を採用して伝説的よも言える羽毛布団コートを作成しました。100%ダウン羽毛で作られ、究極の多機能ファッションのために取り外し可能なスリーブも備えていました。
時にこのコレクションを”布団ルック”という人もいます。
2000S/S
このコレクションはトレンチコート、メンズシャツ、スリップドレスなどの服を誇張した比率に焦点を当てたショーとなります。
すべての服が148、150、または200%拡大されました。
2000年代に突入した最初のコレクションでマルジェラはすべての服をXXXLに拡大し今ではOverSize(オーバーサイズ)というファッションがありますが当時からすると流行とはいえないファッションのスタイルを見出しています。
これがオーバーサイズの始まりと言っていいでしょう。
日本に”Maison Martin Margiela”が上陸:2000年
2000年9月に東京の恵比寿に日本初となる「メゾン・マルタン・マルジェラ”(Maison Martin Margiela)」の店舗ができました。
今では数多くの店舗が展開されていますよね。
2000-01A/W “Oversized”
“La mode du XXL“(ラモードデュXXL)は、2000年の春から秋までマルジェラのこだわりでしたが、
このショーは、サイズが74と78の美しい形の袖とシルエットで、よりエレガントで彫刻的でした。
特に印象的だったパンツのパターンはすごく面白く広げた時のウエストはとても大きかったです。
2001S/S
このコレクションの注目すべきは、ルーブル美術館の花びらが散らばった床を動き回るモデルでした。
目にはテープも貼られています。
マルジェラはかつて靴下をセーターに、手袋を財布に変えました。
今回のショーでは彼は再び手袋を着用し、今度は手袋を機知に富んだベストに変えました。
このショーも素晴らしいショーでしたね。
2001-02A/W
このコレクションショーでは、マルジェラはパリのアレクサンドル3世橋の下のトンネル内の場所を選びました。
モデルは、ロックT、ニーハイブーツ、絹の男性用ローブ、フリンジドレスを着ていました。
これは、彼のこれまでで最もストリート色の強いコレクションの1つでした。
2002S/S “Circle”
このコレクションは彼の98S/Sの”Flat Garment“(フラットガーメント)のようにパターンに面白さが出ているコレクションとなります。
服を平置きするとまん丸なパターンになっているのがわかります。
さらにきてみると意外と体に馴染むシルエットになっていることも彼の才能を感じます。
のちにH&Mとコラボする際もこのコレクションのサークルは復刻しています。
このコレクションは”サークル期”と呼ばれたりもしています。
2002-03A/W
このコレクションはPVC素材を駆使した服のディテールや左右非対称のドッキングのアウターがすごく印象的です。
のちに彼は全く違う2つの服を組み合わせるコレクションも破票することになります。
“Hermes”クリエイティブディレクター退任:2003年
1997年から2003年の間に彼はエルメスのプレタポルテを12のコレクション発表しました。
マルジェラ退任後、エルメスのクリエイティブディレクターを引き継いだのはなんとジャン=ポール・ゴルチエです。なんという再会でしょうか。。。
2003-04A/W
このコレクションの演出にはモデルが紙吹雪とリボンのようなものを持ち歩くのがとても印象的でした。
モデルの体に巻かれたテープとコートを一周して巻かれたテープはシルエットの強調を感じました。